設備サポートセンター整備事業の概要

設備サポートセンター整備事業の組織体制

学術研究の発展と優れた人材の育成は大学の使命であり、教員や学生を惹きつける学術環境をつくることが、現在、益々求められています。しかし、大学に対する財政支援が減少傾向にある中、質の高い教育研究を支える重要な基盤である研究設備の維持管理が困難になりつつあります。
このため、文部科学省では平成23年度より設備サポートセンター整備事業を開始し、大学に設置された教育研究設備の共同利用、リユース等による有効活用を推進しています。神戸大学では平成27年度に本事業に採択され、平成27年4月に研究基盤センターに「研究設備サポート推進室」を設置するとともに、全学的な研究設備マネジメント体制のもと、学内他センターとの連携による研究設備サポート体制を構築し、本事業の実施事項である研究設備共同利用化の推進、リユースの促進、技術スタッフの充実等を推進しています。

設備サポートセンター整備事業の背景と課題

グラフ1

1.研究設備を効果的に運用するための技能者の不足

教育研究設備は大学等における質の高い教育研究を支える重要な基盤です。これらの設備を有効利用するには、マネジメント等を行う人材と機器管理や実技指導を行う技術者などの研究支援者が必要ですが、大幅に不足している状況です。

2.設備の老朽化・陳腐化

財政上の理由により、設備の老朽化・陳腐化が進行し、日常の教育研究活動に支障が生じています。

3.設備サポートセンター整備事業の実施内容

文部科学省は上記の課題への対応として、設備サポートセンター整備事業により、以下の項目に積極的に取り組む大学を支援しています。

1.大学の基盤的な教育研究設備の共同利用と中古設備の機能向上等による再利用の促進
2.設備マネジメントを行う専門的な人材や研究支援者の充実と育成
3.ユーザーニーズへの対応強化

共同利用化の推進

共同利用化を推進するための基盤設備の整備・集約化

電顕図

技術サポートの強化

メンテナンスや利用者支援等を行う技術サポートの強化を図るための人材の雇用など

技術サポートの強化

リユース機器(中古)の促進

不用になった設備の学内外での再利用を促進

リユース図

専任スタッフの充実

サポートセンターのマネジメントや学内外との調整(コーディネート)を行う人材の雇用

専任スタッフの充実

4.期待される効果

1.教育研究設備の有効活用による設備稼働率の向上
2.計画的な設備整備、効果的・効率的な研究の実施により、教育研究環境が大きく改善
3.研究を支える技術サポート人材の育成

5.神戸大学が取り組んでいる内容

1.学内研究設備データベースの構築
2.研究設備マスタープラン更新案の作成
3.リユース計画立案
4.機器操作技術教育プログラムの確立
5.共同利用化推進等コーディネート
6.研究支援業務

(参考)第61回文部科学省科学技術・学術審議会学術分科会(平成28年2月1日)
資料3-3「共同利用・共同研究体制の強化・充実と設備サポートセンター事業等について」(研究振興局学術機関課 文部科学省)

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