電界放出形走査電子顕微鏡(FE-SEM)

FE-SEM


装置概要

本装置は,ショットキー電界放出電子銃を搭載し,ナノスケールオーダの高分解能表面観察・分析を行うことができます。
ショットキー電界放出電子銃によって,数pAから数百nAオーダーの長寿命の安定したプローブ電流が得られ,nA以上の大電流でも最適な最小電子プローブ径が得られる電子光学系によって,元素分析を高速・高精度に行うことができます。
操作画面は、観察モード切替方式によって、画像観察・分析など目的に合わせた表示画面にダイレクトに切り替えて,画像を簡単に表示することができます。
また,エネルギー分散形X線分光装置(EDS)を搭載し,試料を非破壊で,表面の極微小領域の元素分析や元素マッピングを高精度に行うことができます。検出器には、液体窒素冷却不要のシリコンドリフト検出器(SDD)を使用しているため,すぐに分析を行うことができます。

装置仕様

1. 装 置
2. 仕様

[SEM]

分解能 1.2 nm (加速電圧30 kV, WD 4 mm,二次電子像)
3.0 nm (加速電圧1 kV,WD 4 mm,二次電子像)
3.0 nm (加速電圧 15 kV,WD10mm, 照射電流 5nA、EDS分析)
倍率 10倍 (WD 40 mm)~100万倍 (自動倍率補正機能付)
検出器 二次電子検出器 (光電子倍増管),反射電子検出器 (半導体検出器)
像の種類 二次電子像、反射電子像,凹凸像,組成像
加速電圧 0.5~30kV (SEMモード)
照射電流 最大200nA
フィラメント ZrOタングステンフィラメント
観察機能  フォーカス,コントラスト,ブライトネス,非点収差,試料傾斜 (すべてオートおよびマニュアルでの調整が可能)
試料ステージ コンピュータ制御 5 軸モータ駆動ステージ
試料ホルダーサイズ  φ12.5 mm×10 mmH, φ32 mm×20 mmH
試料移動範囲 X方向: 70 mm, Y方向: 50 mm (XY方向は最大±10μmの電磁視野移動が可能)
Z方向: 3~41 mm (連続), 傾斜: -5~70º, 回転: 360º任意
画像解像度 1280×960画素
排気系 (電子銃室) イオンポンプによる超高真空ドライ排気系(到達真空度 10-7 Paオーダー)
(試料室) TMPによるドライ排気系(到達真空度 10-4 Paオーダー)

[EDS]

検出可能元素 B (原子番号5: ホウ素)~U (原子番号92: ウラン)
検出器 シリコンドリフト検出器(SDD)
エネルギー分解能: 129 eV以下(加速電圧 20 kV, 倍率 2000倍, 1000cps条件でのMn元素分析時),液体窒素冷却不要
元素分析機能 定性および定量分析, SEM画像に対応する面分析,線分析,点分析

もっと詳しい情報、操作マニュアルは以下のリンクを参照ください

FE-SEMマニュアル
FE-SEM-EDSマニュアル


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