液体窒素の容器について
目次
- 容器の種類
- 容器の構造・概観
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容器に関する注意
・換気には特に注意
・異常がある容器は使わない
・強い衝撃を与えない
・開放容器のキャップを固定しない
・搬送は充分に注意をして行う
・容器の再検査
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容器に関する手続き
・容器を新しく購入した場合
・容器が古くなったので、新しい容器に換える場合
- 容器の登録情報の変更
- 容器の廃棄

自加圧型容器(100L)
容器の種類
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液体窒素の搬送や貯蔵に使われる容器には、「開放容器」と「密閉容器(自加圧型容器)」があります。
開放容器は、容量が5リットル~30リットルの小型・中型容器が主です。
自加圧型容器は、50リットル以上の大型容器で多く使われています。 - 容器の液体窒素充填口のキャップが固定されていない(開放容器)か、ネジなどで固定・密閉される(自加圧型容器)かどうかで見分けることが出来ます。
容器の構造・外観
開放容器の構造![]() |
自加圧型容器の構造![]() |

注意:製品によって、それぞれの弁などの位置関係に違いがあります。
使用前には、製品マニュアルなどを参照し、どれが何の弁か確認をしてください。
自加圧型容器の操作
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自加圧型容器を扱うときには、3つの弁を操作します。
液体窒素の取り出し口の「液供給弁」、液を取り出すときに使用する「昇圧元弁」、そして内圧が上がりすぎないための「ガスブロー弁」です。 - (*)製品によって、弁の位置が右画像とは違う場合があります。容器のマニュアルを参照してください。
容器に関する注意 (特に気をつけるべき事柄で、容器そのものに関しての注意です)
【エレベータ・注意表示用サンプル】
印刷用pdfファイル(78Kb)

【換気に特に注意をする】
・液体窒素が容器に入っている場合、換気には充分に注意をしてください。・エレベータに容器を持ち込む際には同乗しない、同乗させない。
(注意表示をして、途中階から乗り込れまないようにする)
【異常がある容器は使わない】
・大きな事故につながる危険性があります。・特に、外槽に傷がある場合や、変形など重大な異常が見られる場合はその容器は使用しないようにしてください。
【強い衝撃を与えない】
・強い衝撃が与えられると、保冷能力が低下したり、容器内部(頚部や内槽など)が破損する原因になります。【開放容器は、キャップを固定しない】
・開放容器は、その充填口に固定されていないキャップが付いています。・これは、気化した窒素ガスを開放して容器の内圧を上げず、かつ外気の流入を防ぐためです。
・何らかの理由でそのキャップが固定されてしまうと、内圧が上昇し事故につながる危険があります。
【搬送は充分に注意をして行う】

・搬送は充分に注意をして行ってください。
・50リットル容器や100リットル容器など大型容器の運搬のためにブレーキ付きのキャリアを用意しています。ご利用ください。
【容器の再検査】
・自加圧型容器など密閉容器は、高圧ガス保安法・容器保安規則により、一定期間ごとに再検査を受けることが義務付けられています。・容器再検査の期間は、製造した後の経過年数が20年未満のものは「5年ごと」に、20年以上のものは「2年ごと」です。
・ただし、1989/3/31以前製造の容器の場合は、「3年(15年未満)」「2年(20年未満)」「1年(20年以上)」ごとに なります。
・容器の検査合格年月は容器表面に刻印等で示されています。
・検査の手続きや検査料金など、詳細はその容器の製造メーカーまたは容器を購入した業者にお問い合わせください。
・開放容器は再検査を受ける必要はありません。
容器に関する手続き
【容器を新しく購入した場合】
- 既存の容器とは別に新しい容器を購入され、自動充填装置で使用される場合は、その新容器の登録をする必要があります。
- 新容器の容量と空重量を当部門まで連絡ください。新しい容器IDと、新容器に貼り付けるための容器IDのバーコードを作成します。
- 登録手続きを急がれる場合は電話で問い合わせください。
【容器が古くなったので、新しい容器に換える場合】
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これまで使っていた容器が古くなったために、新しい容器に換えられる場合も、その容器の容量と空重量を登録する必要があります。
上記の充填容器の登録手続きと同じように、新容器の容量と空重量を当部門まで連絡ください。 - 登録手続きを急がれる場合は電話で問い合わせください。
- 注意:もし、旧容器と新容器が、同じメーカーのまったく同じ型番の製品だったとしても、旧容器に貼り付けているバーコードを新容器に貼り換えて使用することはしないでください。
- 型番が同じでも、素材等が変わっている場合があります。
- 自動充填装置への容器登録の際には、容器個別に調整をした数値を登録しています。
容器の登録情報の変更
【登録情報の変更】
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寒剤利用責任者の方が退官されたり、多学へ移籍される場合に、登録されていた容器が他の研究室で引き続き使われる場合があるかもしれません。
お手数ですが、容器を使用される寒剤利用責任者氏名と研究室名を連絡ください。
【登録の抹消】
- 登録の抹消を希望される場合は、当部門へその旨、ご連絡ください。
容器の廃棄
- 古くなった容器や異常がある容器は、保冷能力が悪くなったり事故の原因となります。
- 容器の更新をご検討ください。
【開放容器】
- 開放容器の処分は、所属学部・センターの廃棄物処分手続きに従って行ってください。
【自加圧容器】
- 自加圧型の高圧ガス容器は高圧ガス保安法に従って廃棄をすることが求められます。
- 手続きや料金など、詳細はその容器の製造メーカーまたは購入した業者にお問い合わせください。